
美と健康のコラム Vol.8
あなたは一口何回噛んで食べていますか?
噛む回数によって美と健康の維持、さらに認知症の予防までできる可能性があります。
「医食同源」という言葉があります。
日常の食生活に気を配ることが、一番の病気予防になるという意味です。
最近、食品添加物の危険性を知ることや、流通経路の追跡可能なシステム「トレーサビリティシステム」が重要視されています。
いつ、どこで、だれが、どのように生産、加工したのかがわかることが、食の安全を保つことにつながります。
とはいえ、安全な食品ばかりを選んで食事をするのは大変です。
一番簡単な病気予防は、何でしょうか?
それは、「良く噛んで食べる」ことではないでしょうか。
噛むことによって、唾液が出ます。この唾液中のアミラーゼという酵素が糖を分解し、消化、吸収しやすくなることで、胃にかかる負担が軽減します。
その結果、胃潰瘍や胃がんなどの病気にかかる率が下がります。
また、細菌の増殖を抑えるリゾチウム、腸内環境を整えるラクトフェリン、歯を石灰化して強化するスタテリン、免疫に関係するIgA抗体、肌を丈夫に若々しくするEGF(上皮成長因子)なども噛むことによって噴出します。
その他にも、顔や脳の老化も予防できるという研究報告があります。
咀嚼筋(そしゃくきん)を良く使うことによって、顔の筋肉を引き締めます。
また、65歳以上の方を対象にしたデータでは、歯が20本以上ある方(入歯も可)は、認知症になるリスクが2倍低いとのこと。
また、学生を対象とした実験では、毎日ガムを噛むとテストの成績が良いという結果があり、同様に、高齢者でも記憶力が上がるという結果が出ています。
さあ、今日から、良く噛んで食べませんか?
≪良く噛むためのコツ≫
①噛む回数を数える。目標は1口、50回以上。
②口に入れる量を減らす。
③具を大きめに切る。
口は最初の消化器官です。良く噛んで、健康を噛みしめましょう!(笑)